運命

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カウンターにいた私は ふと彼に視線を伸ばした。 めんどくさそうにタバコをふかしビールをついでいる 彼は目が大きく長いまつげで 背が高く アゴにはヒゲをはやし 少し濃い顔だちで 少し渋い雰囲気をもっていた。 何故か私は彼から視線を背く事が出来ず ただじっと 彼を眺めていた。 「はい。お待たせ!」 ビールを両手にもち タバコを加えたまま 彼は 私達に渡そうとした。 「ん?」 彼からそう言われた時に ふと我に帰り 慌ててビールを受け取った。 「…あ、ありがとう。」 もともと人見知りしやすい性格だったから 話かけれずにいたけど、ずっと気になってはチラチラ彼を見てた。 「賢チャン久しぶりじゃん♪一緒に飲もうよ~」 なんとカナは知り合いだったらしく 何気なく彼を誘った。 席は私の隣しか空いてなく 彼は私の隣へ座り また渋い顔をしながらタバコに火をつけた。
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