245人が本棚に入れています
本棚に追加
「これからどうしよっか~」
彼はハンドルを握りながら、何くわぬ顔で聞く。
「賢くんまだかえんなくていいの?」
私は少し淋しそうに聞き返した。
「俺さ、今親父と喧嘩してて 家 追い出されちゃってて…。」
「彼女んとこ行けばいいじゃん」
「あいつは会社の女子寮だから、無理だし。…つかそんな今うまくいってないから…。」
…
初めて賢くんの彼女の事に触れた会話だった。
当然のように 賢くんは返した。
自分からふっておいて切なそうな顔をした賢くんをみて 少し彼女に対して妬いた。
最初のコメントを投稿しよう!