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「しかし…」
流華の言い分の方が正しいとは分かっていても、妹の流華に対して過保護すぎる羚はなかなか首を縦には振れなかった。
今日は何故か嫌な予感がする
流華を1人では行かしてはいけない
そんな予感が…
「羚、そんなに心配しなくてもこの世界に、私に危害を加えることのできる存在がいないことはよく知ってるでしょ?
皆は仕事してるんだから、少しくらい私にも手伝わさせてよ。」
流華はそう言って、買い物に行く準備を始めた。
自分で“こう”と決めたことは決して曲げない流華を止められる者は誰もおらず、こうなってしまえば後は見守ることしかできない。
「…わかった
じゃあ、せめてルシファーを連れていってくれ。」
ルシファーとは6人が経営する喫茶店の看板犬でもあるゴールデンレトリバーで、獣を従える能力を持つ羚の命令を忠実にこなす犬である
「ルシファー、流華に何かあった時は命に変えても流華を守ってくれ」
何事もないことを祈りながら、その願いをさルシファーに託し
羚は流華とルシファーを見送った
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