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俺の車をみて尚也が言った。
「たっちゃんらしい車だよね。」
そう。俺は車が大好きであり、高校時代バイト代を貯めて大好きな車を手に入れた。
「この車なんていうの?」
尚也は目を輝かせて尋ねて来た。
『HONDAのインテグラだよ。こいつこう見えてすげぇ速いんだぜ!』
「車のこと言ってるたっちゃんは、生き生きしてるね。」
俺としたことが…。車の話だと思わず感情が高ぶってしまう。
「僕、ご飯の前にドライブしたい。」
『いいぞ。ナビもついてるから好きな場所言え。』
知らない土地で困らないようにと親がくれた。
「…海行きたい!」
『あぁ、分かった。』
言葉の前にあった沈黙の時、横顔が少し寂しそうだった。
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