忍び寄る影

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「……何、コレ」 「どうしたの?千紗ちゃん」 「ううん!何でもないよ」 「?ふうん」 下駄箱に入っていた、小さな紙切れ。 あたしの後ろから下駄箱を覗き込む汐莉ちゃんには見えないように、慌ててポケットに突っ込んだ。 ―調子に乗るな、ブス― そう、書かれていた。 心臓がバクバクと揺れる。 …何か、したっけ? ………………………… 考えても分からない。だから、考えないことにして今日の授業を過ごした。 そして、すっかり紙切れの事を忘れていた。 .
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