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ぽってりとした雲が、風に誘われてふわふわと漂う。
窓枠の向こう側は、別の世界みたいだ。
………
…遅いなあ。佐藤くん。
折角、昼休みになるや否や、ご飯を掻き込んで図書館に来たのに。
いつもの場所に佐藤くんの姿は無かった。
チーン。
「…会いたいなぁ」
「千紗さん!遅くなりましたっ!」
「ひょっ!?」
思わずぼやいた瞬間、佐藤くんの声が聞こえて反射的に振り返る。
というか…
今の、聞かれてないよね…?
バクバクとうるさく鳴り響く心臓をギュッと押さえる。
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