対峙

6/21
前へ
/335ページ
次へ
パシッ 「っ!」 女の子の手を振り払う。 驚いた顔をする女の子たち。 「――それはできない」 静かに息を呑むと、あたしはそう言い切った。 相良くんとは体育祭委員で一緒になっただけ。 簡単に考えれば、相良くんと二度と会わなくたってあたしにはなんの問題もない。 ここはそう約束して取り繕うのが利口な方法なんだろう。 ――でも。 「会うな」って。知らない人から指図されて。あたしははいそーですか、って受け入れられない。 そんなの。 あたしが決める事だもの。 .
/335ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1689人が本棚に入れています
本棚に追加