対峙

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「―っ!」 てっきり守山さんかと思ったその人物は。 「あれぇ?もう俺の事忘れちゃったぁ~?」 守山さんとは似ても似つかない。見覚えのある、あの生物室にいた男の子の一人だった。 あたしに向かってジリジリと近づいてくる。 後退りしながらその男の子と距離をとる。 「…どうして…」 「いや何かぁ~。君の事忘れられなくってさ。…特に、あの…パンチとか?」 男の子は嫌らしくニヤリと笑う。 トンっ 逃げている内に、背中が本棚についてしまった。 ――逃げ場がない――― .
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