つながり

2/20
前へ
/335ページ
次へ
「たまたまじゃないわ。私が呼んだのよ」 凛とした声で、守山さんがそう言い放った。 守山さんが…呼んだ…? よく分からないあたしは、相良くんと守山さんをキョロキョロと見比べる。 二人は知り合いなのかな。 「私たち、従兄弟なの」 守山さんはあたしたちに近付きながらそう告げた。 イトコ…? 「ほとんど知られてないけどな」 「私が隠してるもの。ヒロ絡みの女に知られたくないし。鈴木さん、もう立てる?」 スッと差し延べられた白く細い手の平。 あたしは釣られるようにその手に自分の右手を重ねた。 .
/335ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1689人が本棚に入れています
本棚に追加