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痛々しく残る、手首のアザ。
隼人には空手のせいって言ったけど、信じてもらえそうな空気じゃない。
「これはさっきの…―」
「…朝からも見えてたわよ」
弁解しようとしたあたしの言葉を、守山さんが遮った。
「千紗…ゴメン。俺のせいで」
相良くんは申し訳なさそうに頭を垂れる。
「だから~!」
ズビシッ
その頭めがけて伝家の宝刀を振り下ろす。
「相良くんのせいじゃないんだってば!」
…まぁ、ただのチョップなんだけど。
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