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《…だからねっ、当面ファンクラブ活動休止するらしいんだぁ。何か、ファンクラブ内の嫌がらせの事に相良くんがめちゃめちゃ怒ってたらしくてー》
「へぇー」
気の抜けた相槌を打ちながら、今日の昼休みの事を思い出す。
守山さんが、あたしがファンクラブの人に嫌がらせされてる事を相良くんに言って。
相良くん落ち込んでた。
…モテ過ぎるのも大変なんだなぁ。
《……彼女って。千紗ちゃんの事じゃないよね?》
急にトーンダウンした汐莉ちゃんの声に、あたしは意識を戻した。
「え…」
《違うよね?》
「う、うん、モチロン。相良くんとは友達だし――」
恋愛話をした覚えもない。
あたしがそう言うと、汐莉ちゃんは安心したように「良かった」と言って電話を切った。
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