彼女

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あの体育祭委員の会議の時に、あたしが相良くんと話すと睨んでた。 上目遣いで、猫撫で声で。 相良くんの前では可愛い可愛い女の子だった。 やっぱり、相良くんの事が好きだったのかな。 ――でも。 体育祭の時は、相良くんに近付く女の子をガンガン蹴散らして、 何かあっても陰で悪口を言うような感じはしなかったのに―― 前を歩く福田さんがピタリと止まる。 ここは…空き教室? ガラガラとドアを開けて教室内に入り、教卓の前あたりで福田さんが振り返った。 「質問があるんだけど」 思わず息を呑む。 .
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