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「覚えてて…くれたんですか」
「うん。 あたしも佐藤くんのおかげで花に興味持つようになったし」
「……」
「ほ、ホントだよ!? 嘘じゃないよ」
あたしを見つめたまま呆気にとられたような顔をする佐藤くんに、あわてて取り繕う。
前より、道に咲いてる花とか気をつけて見るようになったし。
「…嬉しい、です」
口を押さえるように添えていた手の隙間から。
佐藤くんはそう言葉を漏らした。
「ありがとうございます」
にっこりと花が咲いたように微笑む彼の表情にあたしは釘付けになった。
その顔は、ヤバイっ……!
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