友達

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「あ、鈴木!」 また目的を失ってトボトボと廊下を歩いていると、声をかけられた。 ゆっくりと振り向く。 「…山ちゃん」 先生だ。 「お前、何オレの授業サボってんだよ」 4限って、世界史の授業だったんだ。 ぐちゃぐちゃな頭でそんなことを思う。 「大体な、…………ってお前、顔色悪いぞ」 「え…?」 「具合悪かったのか。スマンな、怒って。午後からの授業は出れるのか?」 山ちゃんは心配そうにあたしの顔を覗き込んできた。  
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