1689人が本棚に入れています
本棚に追加
いつもの通学路をいつも通りにてくてく歩く。
あの、公園に寄り道する事もない。
たくさんの東高生と、追い越したり追い越されたりを繰り返しながら学校を目指す。
――あたしの中から佐藤くんが消えてゆく。
今は、考えたくないと思った。
佐藤くんの行動自体は、裏切りと言える程大々的なものではない。
第一、あたしは佐藤くんの彼女でもなんでもないし。
好きと言われたワケでもない。
ただ勝手に抱いていたあたしの恋心が。
至極勝手に終わりを告げただけの事――。
最初のコメントを投稿しよう!