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「ち、千紗ちゃん? どうしたの? 相談事?」
「………」
ぴしゃりとドアを閉めて、あたしと汐莉ちゃんだけの空間を作る。
汐莉ちゃんはキョトンとした表情であたしを見つめていた。
…もう、ぶつかろう。
昨日の夜いっぱい考えても結論は出なかった。
――だったら。
だったら、本人にぶつかるしかないよね。
それが、結論になった。
「……あたし、聞いちゃったんだ」
「え?」
「昨日、トイレで」
「!」
「…嫌がらせの犯人、汐莉ちゃんだったんだね」
言いながら、彼女を見据える。
一瞬青ざめた彼女の顔は、次の瞬間には妖艶な表情を浮かべていた。
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