守山 晴美

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――――――――― 「はああ~っ」 盛大に溜め息をつく。 「?千紗さん、どうかしたんですか」 読んでいる本をパタンと閉じて、佐藤くんはあたしを見た。 本… 「ねぇ。佐藤くん、はさ」 「はい」 「…本読んでる時に話し掛けられたら、鬱陶しい?」 あたしガサツだからなあ。 やっぱり、本読んでる時に話し掛けられたら嫌だよね。 守山さんに悪い事しちゃった。 「そうですね…」 佐藤くんは窓の外に視線を逃がした。 今日もいい天気。太陽がさんさんと光り輝く様子は、夏の訪れを予感させるものがあった。 .
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