鈴木さんと佐藤くん

体育祭

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「………暑い」
「うん」
「すっっっごく、暑い」
「うん」
「体育祭なんてやだよぉ」

ホントに嫌そうに、そう愚痴を零すのは汐莉ちゃん。

確かに、汐莉ちゃんはどう見たって運動が好きな子じゃない。

「大丈夫だよ溝口サンっ！もし倒れたら、僕が運ぶからっ！」「抜け駆けはダメだぞ！」
「運ぶのは俺だぁ！」

そんな汐莉ちゃんに、男の子たちが群がる。

あたしはと言うと、そんな男の子たちによって輪の外に弾き出されてしまった。

まぁ、いいか。
どうせ委員で集まるし。

本日は、体育祭本番。
見事な秋晴れが広がる。

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