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会議も中盤、一旦休憩を取る事になり、芽咲が会議が始まる前に用意しておいた紅茶を役員に出す。
少しのお茶菓子と紅茶を役員一人ひとりの席に置いていく。
「深海専務、どうぞ。」
と、静かに置く。
「あぁ、ありがとう。」
久しぶりの二人の会話は業務的で芽咲は少し胸がチクリとした。
配り終わると席に着き、少し紅茶に口を付けまた会議が始まった。
会議中チラリと紫炎を見た。先程からずっとこめかみに手を当てており、眉間の皺を濃くしている。
あれは昔からの紫炎の癖で、気分が優れない時や体調が悪い時にする癖だった。
(紫炎ずっとこめかみに手を当ててる。
もしかして風邪かな……。)
送った視線を気付かれないようにまた資料に戻す。
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