恋路

15/30
前へ
/153ページ
次へ
なるべく条件としては会社の近くで、更には駅の近くがいい。駅の近くを二人で、どこが良さそうか話しながら探して行く。 そして何件かあるうちの一つに決め、入ってみる事にする。 「先輩!ここはどうですか?まだ入った事ないし、お座敷もあるみたいですよ!」 「一回入ってみようか!宴会メニューなんかもあるみたいだし、中入って色々聞いてみよ。」 「はい♪」 暖簾をくぐり、お店に入る。店員に声を掛けられ、席に案内されていると、一人の聞き覚えのある声に呼び止められる。 「あれ?樹さんと木村さん!?」 呼ばれた方へ振り向くと、そこには同じ部署の芽咲と伊吹の上司がいた。 「えっ?!高梨先輩っ!!こんばんは!」 まさかこんな所で知り合いに会うとは思わず驚く。 「こんばんは!二人で来てるの?」 「はい!今日は樹先輩と一緒に出掛けてて。」 そこまで話すと高梨はハッとして慌て二人に尋ねた。 「ねぇっ!!お願いがあるの!!一生のお願いっ!!」 急に必死になって頭を下げる高梨に、二人は驚き慌てて止めに入る。 「せ、先輩っ!落ち着いて下さい!どうしたんですか??」 二人に促され、申し訳なさそうに話しだした。 .
/153ページ

最初のコメントを投稿しよう!

123人が本棚に入れています
本棚に追加