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高梨が店員に話しをつけると、二階のお座敷がある所まで案内され着いていく。流れに身をまかせ、取り敢えず高梨に合わせる事にする。
襖を開け中に入ると、まだ始まったばかりなのだろう、少し改まった空気が流れていた。
「遅くなってごめんなさい!遅れて二人来ました。
後輩の樹 芽咲ちゃんと、木村 伊吹ちゃん。仲良くしてね?」
高梨に促され、空いている席に二人腰を下ろす。
周りの視線が一気に集中する中、遠慮がちに座る。
すると、目の前に座る男性から声を掛けられた。
「えっ!……もしかして、芽…咲……??」
声を掛けられた方向に慌てて視線を向けると、どこか見たことのある懐かしい顔があった。
「……えっ?
大ちゃんっ?!!
大ちゃんだよね!!?」
「うわぁっ!!
芽咲久しぶり!!
元気だったかぁ?!」
「元気だよ!
大ちゃんも元気そうで!」
一気に話しは盛り上がり、二人だけの世界に周りは呆然として目を点にしていた。伊吹が気になり、芽咲に声を掛けた。
「先輩、お知り合いですか??」
「あっ!!
つい懐かしくて…!
高校の時の同級生!鐘崎 大輝(かねざき だいき)さん。」
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