恋路

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10分も経たずに机の上に置いた携帯が鳴った。 よく見るとメールではなく着信で、紫炎からの電話だった。 まさかの電話に驚き、慌てて出る。 「も、もしもしっ!」 『もしもし、今大丈夫?』 「う、うん! 紫炎の方こそ大丈夫??」 『大丈夫だよ。さっきのメール見たんだけど……。』 「あ!あれね、 実は今日…大ちゃんに会ったの!鐘崎大輝君!覚えてる??」 『大…輝って、高校の時の!?』 「うん!今日ね……」 それから芽咲は、今日あった出来事を紫炎に話した。 『そうだったのか。 あいつ元気そうだった?』 「うん!相変わらず。 それで、今度の休み空いてるか?って連絡来たんだけど、紫炎どうかな?」 『んー……、次の休みか……。 ………何時頃?』 「まだ時間は決まってないよ。」 『夕方からなら空いてる。6時くらいなら時間あるって伝えて。』 「分かった!また連絡来たら伝えるね?」 『ありがと、なるべく予定空けとく。』 「うん!」 ここで一旦会話は途切れ、少しの沈黙が訪れる。 .
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