幕開け

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さほど時間もかからず、昼食が専務室に運ばれて来た。 経悟と二人で昼食を食べながら、午後の会議の話をする。体調が優れないせいか、あまり食事が進まなかった。 話をしているとオフィスの電話が鳴った。 経悟が電話を取り暫く会話をした後、保留にしてこちらに電話を渡してきた。 「すみません専務!先日の大阪支店の件でお電話です。」 チラっと時計を確認すると会議まであまり時間はない。話が長くなりそうで、会議に遅れると予想が出来た。 一つ盛大なため息を吐いてから電話を取った。 そんな姿を経悟は苦笑いしながら見ていた。 結局電話が終わったのは会議が始まる時間だった。慌ててオフィスを出て、早足で廊下を歩いた。 後ろからは、しっかりと会議の資料を揃えた経悟が着いて来る。
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