幕開け

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ドアを開け中を見渡すと、役員は全員揃っていた。舐められないよう、渋い顔をつくり声を掛ける。 「すまない。遅くなった!始めようか。」 声を掛け一番奥の自分の席に着くと、経悟が資料を目の前に置く。 周りに聞こえないくらい小さな声で一息着き、落ち着く。落ち着いたところで辺りを見回すと、一人の女性に目が止まり心臓が大きく跳ねた。 (芽咲…。この会合の担当だったのか。) そんな事を思い、内心動揺したものの顔には出さず、鋭い眼で資料を追う。 こうして会議はどんどん進んでいった。 そして中盤に差し掛かり、一旦休憩を挟む事にした。 やはり頭痛は酷く、疲れが出て来た。しかし、絶対に顔には出さないよう必死に持ちこたえていた。 .
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