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少し困ったように笑って言った。
「いつも体調悪い時に、こめかみに手を当てるでしょう?紫炎の癖。」
芽咲の声が
言った言葉が、頭と胸の凄く深い所に響いて、打ち抜かれるような感覚に陥った。
その打ち抜かれた所が熱を持ち、熱くなり苦しくなる。
気付けば足は芽咲に向かって歩き出していた。
眼は彼女以外何も映らない。
「………芽咲。あのさ、……」
喉の奥まで出掛かっている感情を必死に抑え、言葉をゆっくりと紡ごうとした…。
その時!
会議室のドアが開き、沢山の資料を抱えた経悟が入って来た。
「っ!!失礼します!!」
芽咲は驚き、慌てて会議室を飛び出して、出ていってしまった。
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