幕開け

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(誰も中にいない…。電気の消し忘れかな?) そう思い会議室の扉を開け中に入ると、そこには一番奥の席に座り、頭を机に突っ伏して寝ている人の姿があった。 驚きつつも、静かに駆け寄り姿を確認するとドキリとした! そこにはPCを開いたまま大量の資料を下敷きにして眠る紫炎の姿があった。 (紫炎っ!!?何でここに…?それより、只でさえ体調悪そうにしてるのに、こんな所で寝てたら風邪ひいちゃう!) そう思い、自分の上着を紫炎の肩に掛け、優しく揺すり起こす。 「深海専務。起きて下さい!風邪をひかれます。起きて下さい!」 声を掛けるが反応はない。顔色は悪く、苦しそうにしていた。 芽咲は手を額に当てると少し熱かった。 机の上には、先程置いていった薬が飲んであった。 (少し熱いから微熱か…!薬を飲んだから熱が抑えられてる状態だな。早く休ませないと!) もう一度声を掛ける。 「深海専務!起きて下さい。」 .
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