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電話を掛けながら机の資料やPCを片付け始めた紫炎。それを見て芽咲も、会議室の戸締まりをし、コップを持って給湯室に洗いに行く。
コップを直し再び会議室に戻ると紫炎も片付け終わり、重たい体をゆっくり立たせようとした。
すると!
立ち眩みがし、熱のせいで力もなく、体がよろめき体勢を崩し、床に座り込む!
「専務っ!!」
慌てて芽咲が駆け寄り、紫炎の肩を支え、ゆっくり立たせ、椅子に座らせる。
「大丈夫ですか…?!」
「…あぁ。済まないが、一人で下まで降りれそうにない。付き添ってもらえないか…?」
「分かりました!しっかり掴まって下さい。」
芽咲は肩を貸し、ゆっくり歩き会議室を出た。幸いもう9時前で人が殆んどおらず誰にも見られずにすんだ。
エレベーターに乗り、一階に到着すると、役員専用の裏通路を通り駐車場に出た。
駐車場入り口のすぐ手前に、見慣れた車が停まっていた。
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