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(まさか自分が風邪を引くなんて……情けない…。逆に迷惑かけちゃった…。)
自分の不甲斐なさに落ち込んでいると、紫炎がお粥を持って来た。
「お粥少しでいいから食べて、すりおろし林檎もある。」
「…あり……がとう…。」
起き上がろうとするが、力が入らず起き上がれない。少し体を起こすと、紫炎が背中に手を回し優しく起こしてくれる。
作ってくれたお粥に手を伸ばし、少しずつゆっくりと食べる。
「すまないが、もう少ししたら会社に行く。急いで帰って来るから、何かあったら直ぐに携帯に連絡して?」
小さくコクりと頷いた。
「食べたら薬飲んで。会社行く準備をしてくる。」
クローゼットからスーツとワイシャツとネクタイを取出し部屋を出ていった。
リビングでパンを食べ、コーヒーを飲み干し着替える。洗面所に行き、歯を磨きながら書斎へ移動すると鞄にノートパソコンを入れ、机の上にある資料を鞄にしまう。
芽咲は少しお粥を食べ、すりおろし林檎に手を付け薬を飲むと横になった。
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