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「俺はもう我慢しない!周り何て関係ないっ!!芽咲がどう思おうと、この気持ちは変わらない。絶対離さない。」
鋭い眼差しは獲物を狙う獣のようではっきりと芽咲を捕らえた。
芽咲は何も言えず、慌てて紫炎の手を振りほどき、車から降り走ってマンションへと駆け込んだ。
「クソッ!!」
加減が出来ず、結果的に芽咲を苦しめてしまう形になってしまった事に後悔し、自分に苛立った。
一度深く息をつき、落ち着きを取り戻してから車を走らせ会社へと向かった。
部屋に逃げるように入り鍵をかけた。
その瞬間、玄関である事を忘れ力が抜けてそのまま座り込んだ。
肩で息をし、心臓の音が耳に聞こえるくらい全身が脈打っている。
少しして息も落ち着いたところで急に涙が零れた。
頬をつたって一つ、また一つと次々に涙が零れていく。
「あれ……?何でだろう………。涙が止まらない……。」
芽咲の心は大きく揺れた。複雑な思いに胸が押し潰され、一人涙を零した。
これが2人の波乱の幕開けだった。
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