愛惜

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「先輩!コーヒー入れたんで、一旦休憩はさみませんか?」 後ろから芽咲の後輩の伊吹が声を掛けた。 「ありがとういぶちゃん!コーヒー頂くね。」 2人で席を外し給湯室に移動する。湯気が立ち上ぼるコーヒーが机の上に2つ並んでおり、伊吹が一つのカップを手にし砂糖とクリープを入れる。 「先輩、最近疲れてるから甘くしときますね?」 ニッコリと優しく笑い、スプーンでゆっくり混ぜたカップを渡した。 「ありがとうね……。」 小さな伊吹の気遣いが嬉しくて心が温かくなった。 こうして元気がない事に気付き、さりげなく気配りしてくれる伊吹の優しさに救われていた。 2人で楽しく会話をし、一息休んだところで再び仕事を再開する。 すると、 ポケットに入れていた携帯が震えている事に気付き、画面を開くと一通のメールが来ている。 宛名を確認して芽咲は固まってしまった。 メールの送り主は紫炎だった。 .
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