愛惜

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震える手でボタンを押しメールを開いた。 『 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄この間はすまなかった。 急にで申し訳ないが、 この前病院に行った時、芽咲の保険証を預かったままで俺が持ってる。 すぐに返したいから時間を貰えないか? 出来れば今日少しでいいから会えないだろうか? ______________』 こんな内容だった。 慌てて財布を確かめると保険証が入っていなかった。 手元になくては困るし、出張から帰ったばかりで、忙しい中時間を作ってくれていると考えると断りずらい。 しかし会わなくても違う方法はある。正直会うのが怖かった。 暫く考えた末に返事を返した。 大阪から帰る新幹線の中、紫炎は一人頭を抱えていた。 あれから芽咲の事が気掛かりで仕方がなかったが、いざ大阪に着くとそれどころではなく、四六時中仕事に追われ考える暇もなく1週間が過ぎた。 一段落し落ち着いて考えると、これからどう行動するか深く考えずに行動に出てしまった事に後悔した。 .
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