愛惜

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(ハァ……。きっと今は警戒されているだろうな……。どう手を打つか……。 今はただ会いたい。 声が聞きたい。 あの笑顔に癒されたい…。何か会う口実はないか……。) そんな事を考えているとふと自分の財布の中にあった物を思い出した。この前芽咲を病院に連れていった時に、保険証を自分の財布にしまったままで返していなかったのだった。 (……この保険証を返す事を口実に会おう。どう切り出そうか…? なるべく警戒されないようにさり気なく。2人の時間を作って警戒を解かないと…。 さて、どう行動に出ようか…?) 不敵に笑いながら携帯を開き、何やら行動を開始した紫炎だった。 暫くして紫炎からのメールの返事が返って来た。 芽咲は紫炎の申し出に了承した。 『 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄分かった。何時頃かな? ______________』 と返すと、紫炎からは 『 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7時に会社の近くにある喫茶店の前で待ってて。ありがとう。 ______________』 と、返って来た。 会社の裏にある少し人通りの少ない道に、隠れた穴場の喫茶店がある。あまり人目につかないし、分かりやすい場所でもあったので、待ち合わせ場所には最適だった。 .
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