愛惜

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『もしもし!先輩どうされたんですか?! 秋山様のお迎えは??』 「それがね、秋山様部屋におられないの!! 会場に一人でいかれたのかもしれないと思って電話したんだけど、そっちにおられる!?」 『ええぇっ!? 私先輩が行かれてから会場の受付けにずっといましたが、秋山様来られてないですよ!!』 「っ?!!……ハァ~!!不味いなぁ… いぶちゃん、今から秋山様探しに行くからもし会場に来られたら連絡して! パーティーが始まっても来られない場合は一緒に探してもらうから、それまでは会場にいて!」 『分かりました! 同じ課の手の空いてる人にも探すように声掛けます。』 「有り難う! 後、課長にも連絡を。」 早口で告げ電話を切ると案内図を見た。 秋山が行きそうな場所を考えてみるが、一階のラウンジくらいしか思い付かない。 おちおちしてられず一刻も早く見つけないといけない為、急いで走り出す。 一階のラウンジに近いエレベーターに向かって長い廊下を走る。 ドレスを着て、更にはハイヒールを履いている為とても走りにくい。 しかし今は一大事! 大事なお得意様を案内しないなんて事になったら、担当の自分が理由はどうであれ課長にどやされる。 .
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