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畜生、質素過ぎる。
今食べたいのは肉だ!
落胆の色を隠せないまま白飯をよそい、諦めて席に着いた。
「いただきます」
一人の居間で、声はよく響く。
とりあえずもやしをつついて、箸でつまむ。どう見てもこれで育つ気がしないのだが。
細い、細い、白いもの。
やはり母はこの自分にもやしっ子になって欲しいらしい。いや、新手の仕返しかもしれない。この間勝手にプリンを食べたものだから。
とりあえず、空腹を満たしたいため無理矢理口に運ぶ。すると噛んだ瞬間に、予想外の薄い塩味と野菜独特の甘味が口に広がる。
俺は目を丸くした。これは、噛めば噛むほど……。とりあえず、確認するかのようにもう一口分を口に運ぶ。
「……うん、美味い」
なんというか、正直舐めてた。
さっぱりしてるけれど味はしっかり付いていて、しかも超俺好み(もしかしたら俺の舌に合わせて作られたのか)。歯ごたえに関しては申し分無い。
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