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凄まじい轟音と金属が引き裂かれる耳障りな音、そして振動がたて続けに艦を揺さぶった。
「ミサイル、飛行甲板に直撃!!もう保ちません!!退艦命令を!!」
CICの誰かが叫んだ。CICも見渡す限り散乱し、以前の面影が無くなっていた。クルーはあたふたとする者、負傷者を救助する者。パニック状態だった。
「総員退艦・・・・・」
静かに見渡し言った。名残惜しむように・・・・
退艦はスムーズに進んだ。
空を見上げると4機があたかも自分達を嘲笑うかのように、飛んでいた。
空母は被弾した艦尾から沈みはじめゆっくりと大海原にのみ込まれていった。
「全員敬礼!」
艦長がさっと敬礼すると、全員がその場で敬礼し艦が完全に見えなくなるまで見届けていた。
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