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始まりは突然。
「いったぁ!」
突然、頭に痛みがはしった。
頭にあたったテニスボールが地面の上ではねている。
あたりを見回すと男の子がひとりこっちに走っていた。
どうやらサーブを打ったらこっちへ飛んだらしい。
3コート隣からここまで飛ばすってある意味すごい。
「ちょっと!どこ飛ばしてんのよ」
そういって跳ねていたテニスボールを掴み男の子に向かって投げた。
「わっ!ごめんごめんって!」
息をきらしながらテニスボールをよけた。
「って!お前女だったんだな……後ろから見ると男みたいだから男かと思ったぜ」
確かに髪の毛は驚くほど短い。
それにずっとテニスボールを追い掛け回していた。
「……はぁ!?誰が男だって?」
今度は手に持っていたラケットを投げようとしている。
「いやいやいや!ちょっと待てって!それは無しだろ!」
慌ててラケットを奪い取る。
「そうだ!!俺にテニス教えてくんない?」
半分本気で半分冗談に言った。
「あんたヘタだしねっ。教えてあげてもいいけど?」
腕を組んでニヤっと挑戦的に笑いながらいった。
「OK!お前名前は?」
挑戦的な笑いに挑むように名前を聞く。
「私は鈴音! 蓮見 鈴音!よろしく。」
自分の名前を言い握手を求めるように右手をだした。
「俺は樋浦 哉汰。よろしくな」
鈴音と同じように右手をだしお互い握手をする。
私達の物語はここから始まり……今に至る。
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