プロローグ

2/2
前へ
/58ページ
次へ
始まりは突然。 「いったぁ!」 突然、頭に痛みがはしった。 頭にあたったテニスボールが地面の上ではねている。 あたりを見回すと男の子がひとりこっちに走っていた。 どうやらサーブを打ったらこっちへ飛んだらしい。 3コート隣からここまで飛ばすってある意味すごい。 「ちょっと!どこ飛ばしてんのよ」 そういって跳ねていたテニスボールを掴み男の子に向かって投げた。 「わっ!ごめんごめんって!」 息をきらしながらテニスボールをよけた。 「って!お前女だったんだな……後ろから見ると男みたいだから男かと思ったぜ」 確かに髪の毛は驚くほど短い。 それにずっとテニスボールを追い掛け回していた。 「……はぁ!?誰が男だって?」 今度は手に持っていたラケットを投げようとしている。 「いやいやいや!ちょっと待てって!それは無しだろ!」 慌ててラケットを奪い取る。 「そうだ!!俺にテニス教えてくんない?」 半分本気で半分冗談に言った。 「あんたヘタだしねっ。教えてあげてもいいけど?」 腕を組んでニヤっと挑戦的に笑いながらいった。 「OK!お前名前は?」 挑戦的な笑いに挑むように名前を聞く。 「私は鈴音! 蓮見 鈴音!よろしく。」 自分の名前を言い握手を求めるように右手をだした。 「俺は樋浦 哉汰。よろしくな」 鈴音と同じように右手をだしお互い握手をする。 私達の物語はここから始まり……今に至る。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加