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捺樹に止められた二人はお互いにフンッとそっぽを向く。
そんな二人の様子に捺樹は呆れたように眺めると、ふと思い出したように母親の方へと顔を向ける。
「そういえばお母さん」
「なぁに?」
捺樹に呼びかけられ詩織はテレビに向けていた視線を捺樹の方へと向ける。
「一つ聞きたいことがあるんだけど……」
捺樹の言葉を聞き、達樹とセイは思い当たることがあったのかビクリと体を震わせるとそっとソファから立ち上がろうとする。
が、そんな二人を強引に座りなおさせて捺樹は不敵な笑みを浮かべながら詩織に疑問をぶつける。
「お母さんとお父さんって、どうやって知りあって結婚したの?」
「なぁに、いきなり」
捺樹の疑問に詩織は目を丸くして驚く。
「子供の頃、お婆様に聞いたことがあるんだ。塔宮家と御堂家、昔はライバル関係で仲が良くなかったって」
「母さんったら……」
詩織は呆れたようにそう呟く。
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