占い師

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「アイラ」 普段よく通る太い声が私の名前を呼ぶときだけ少しかすれて、それだけで心満たされるような瞬間が好きだった。 「アイラ...」 「アイラ!!」 懐かしい名前。 私はそう呼ばれてた。 だけど...。 この声はあの人じゃない。 しわがれてガラガラの声が部屋に響き渡る。 「アイラ!!」 誰‥‥‥? はっと意識が戻る。 「おばあちゃん...」
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