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中へ一歩入ると、小さそうな外観とは違い、天井は高く、太い柱が何本も建ち並んでいた。
また変わった画が天井や柱、壁中に書かれている。
後ろ足だけで立っている等身大の黒犬の置物や、猫の剥製まで置いてあった。
冷たい空気が頬をなでる。
気持ち悪い‥‥‥
薄暗い室内。
淀んだ空気。
壁に描かれた不思議な美しい装飾を、私はどうしてもどす黒い人間の欲を映し出しているように感じられる。
頭の中が渦巻く。
まるで現実から遮断されたようなこの部屋に立っていることは困難のように思えた。
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