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「霧に閉ざされたバルサミ湿地帯には魔獣等が生息してるかの情報は確認できんかった…この依頼を本当に受けるのか?」
白髪で彫像のような深いシワと無精髭の親父がフィルマに目を向けた。
「悪い事は言わん止めとけ、こんな在るか分からん物を探すなんて」
親父さんの言葉も無視してフィルマはギルドの依頼書をじっと眺めていていたが、
「他に受けた奴の情報」
「はぁ?」
突然、質問された意味が分からず聞き返すと、
「私の他にこの依頼を受けた奴はいる?」
「あー、生憎だがそういった事は喋れんよ。」
「……」
フィルマは溜め息をつくと依頼書にサインをして
歩き出し、
「奴がいることを祈ることにするわ」
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