山猫の集団演奏

2/3
24人が本棚に入れています
本棚に追加
/610ページ
※報告※  一昨日、南国のグルギリアで地揺れが発生。その折り、幻月を観測。幻月とは光の屈折により月がみっつに見える南国特有の現象のこと。  観測日も未定の現象を使い、神官はハピナスを呼び出そうと目論んだ。しかしながら、政府軍の介入者数名と地揺れにより計画は頓挫した。政府軍の介入者は第一等星警備警察隊の副隊長及び茶髪の青年。そのほか蒼髪の女と鸚哥を使う黒髪の男が関与している。蒼髪の女と連れは保護したものの、副隊長らしき人物と茶髪の青年、そして謎の男は我々が辿り着いた際に姿を消して行方不明となっている。行方不明の三人は、現在、捜索中にある。また、現場に居合わせた神官長の娘が率いる隊とは膠着状態が続いている。そのため、彼等から話を聞き出すのは、恐らく難しいと考える。  また、ハピナスの生贄として閉じ込めた悪魔達は、儀式後に消滅したそうだ。我々の調査では、地揺れで壊れた種陣を無理矢理起動させたことにあると判明したが、蒼髪の娘カリンの説明では、神様が降臨したと言う情報が入っている。地揺れパニックでカリンが夢を見ていたのではと聴取に当たった隊員は言っていたが、それもまた謎のままになっている。    現場にいる我々は、神官討伐に全力を注ぐ。
/610ページ

最初のコメントを投稿しよう!