『無』の世界

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佐奈は元気な小学生だった。 しかし人生の『無』とは予兆も無くやって来る。 彼女は学校へ行かなくなった。佐奈から笑顔が消えた。 親友が安否の確認に来るが私は知らない。 気がついたら彼女は小学校を卒業していた。 しかし彼女は外に出る気が無かった。 佐奈からいろんな物が失われていき、やがて生きる気力、正気が失われた。 佐奈は『死』を考え始めるとそれを直ぐに実行へ移した。 両親が出かけている間に彼女は台所から果物ナイフを部屋に持ち出し自殺を図った。 佐奈は何度かナイフを手首に当てリストカットをして自殺をしようかと考えたが、 (もしこれで死ねなかったらどうする??) とか (死ぬのが怖い…) とか躊躇いがあった。
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