戦禍、再び

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神無島付近 海上 遊覧船 神谷たち5人が本校で夢中になって笠原と話しをしている頃―― 常盤学園3年B組は大きく派手な遊覧船に乗り…… いや、乗せられてあの島へと向かっていた。 “神無島” 政府組織の生物科学部本部が建てられている謎の島。 広大な大地に草木が生い茂り、周りは当然の如(ごと)く青い海。 陸へ辿り着くには船が必須で、泳いで帰るには不可能な距離だ。 鳥の鳴き声でさえも恐怖感を覚える程閑静(かんせい)な島で、人が寄り付かないのも頷(うなず)ける。 数分前―― 謎の白い防具服を着た集団がボート数隻を走らせ、神無島へと向かっていた。 たくさんの荷物があるようだったが、白い布で被せられていたために何かは特定できない。 所々、独特で強烈な異臭もした。 3年B組の生徒31名と共に遊覧船に乗っている白衣を着た人は3人。 そのうちの1人と絡むある男は――
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