独り言の多い深夜2時

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「………………?」 くふふっ、と 含み笑いを零して 僕を見つめては眉を曲げる。 「なんで、…笑ってるの?」 なにか、面白いことでも あったのだろうか? そんな様子に 僕は…ただ、 瞳をまぁるくする。 「いや…っ、なんでもないよ」 答え、になってない。 「ねぇ…、なんで うさぎは月にいるの?」 生まれてしまった疑問は… そう簡単には 消えていかない。 「さぁ、…ね」 「意味わかんない。 答えは、なんなの?」 「………………」 膨らむ好奇心は 重なる瞳へと続いていく。 「きっと…いつか、わかるよ」 「………………?」 きっと… いつか、わかる。 そう信じてきて どれぐらい経ったのだろう。 「迷宮入りっ…」 未だに、それは 謎のままなんだよ。 頬を掠める心地良い風… ふわりとカーテンを 揺らして、流れる。 見上げた夜空には満天の星。 そこに浮かぶ… 迷宮入りの謎。 「っ、てか… 誰なんだろう?」 そして、もう一つの謎。 僕に謎を残したまま いまも知らない その人物…
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