64人が本棚に入れています
本棚に追加
「…口が軽いじゃねーか。んで.その目的は……アレだな?お前.アルカ教団のやつか」
アルカ教団ってマティウスって奴が率いている団体だよね。
うろ覚えだけど。
「そ.そうだよ?悪い?」
あらら。
可愛い反応しちゃってさ。
かあーい。
「マティウス様は素晴らしい人だ!救世主となるお方なんだよ理想郷の導き手になる人なんだから!」
めちゃ信用してんな
お菓子でつられたか?
「浅薄なお題目だな。
教わった事をただ闇雲に暗唱するだけじゃ身の肥やしにならんぞ?」
ルドッドン。
ようわからん
シアンも分かっていないようす。
「浅薄って言うのは考えや知識が浅い事だよ」
「なっ!浅くなんてない!!ボクにはちゃんとした目的があるんだ!」
あるんか。
聞きたいもんやな
「とにかく!思い出せないんなら.思い出すまでヴリトラはボクらが預かる。来い.ヴリトラ!」
おま
預かるって
エルは一応女の子やぞ~?
いやらしい事しんやろな…。
てか.まず預かるって何様~?
無理に連れていこうと.シアンはエルの腕を握り引っ張る。
エルは必死に動かまいとしているが
時間の問題だろう。
すると.ルカが一歩前に出ていった。
「君は!ただ一人.天上で行き続けたヴリトラの悲しみをわかっているのか!?僕達はやっと巡り会えたんだ!君なんかに彼女の寂しさを癒やせるなんて思えない!」
そういうと
シアンは驚き手を緩めた。
その隙にエルは手を振り解き
少し間を置いた。
その後シアンはおとなしく帰っていった。
ただ今思うのは
犬が襲い掛かって
来なくてよかった
それだけだった。
だってまだ
貴方の傍にいたかったから。
Next
最初のコメントを投稿しよう!