エルゲットだぜ!

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「オラ、お前ら! とっとと失せろ!」 その男の台詞と共に、エルが顔を上げる。 「ちょお、待ちいや… …その子ら置いてってもらうで?」 不思議な光が彼女を包んだ。 ワォ!ビックリ! 「ウチ、今めっさ機嫌悪いねん……」 おお怖! エル怖い! 「ふん…… ガキのクセに大した闘気じゃのう! どーら、ちょっくらワシが遊んじゃろうかのお」 大男は薄笑いを浮かべる。キメェ しかし、エルは全く動じない様子。 「遠慮はいらん。 ガチで来なケガすんの自分やで?」 かっけー!エルめちゃかっこいー 「抜かしよるわい…… 吐いた唾飲まんとけよっ!!」 その時、エルと同じ不思議な光が大男を包んだ。 ふぅん。転生者か 大男は彼女に拳を振り上げ襲い掛かった。 だがエルはキレイに攻撃をかわして反撃をする。 勝負はもう目に見えていた。 「馬鹿者!これ以上騒ぎを大きくするな! 役人にバレてしまうではないかっ!」 大男に向かいもう一人の髭を生やした男が怒鳴った。 誰やねんキモイなぁ。 「その言葉の意味、詳しく伺いたいですね」 「つまり、子供の拘束は 法に則った措置ではなく、 貴様の私的制裁である。 そう解釈して構わんな?」 アンジュとルドッドンが言えば、男は慌て出した。 慌てて目線を変えたようだが、 その先は私だった。 「んやねん気持ち悪い。 こっち見んな腐る。 ロープで引っくるめて、オッサンの丸焼きにしたろかい。」 「ひいっ!」 ビビりはっせー 私からの発言により男は逃げ出した。 「ヴリトラ様……ですな?」 「アンタ……転生者か。一体、どういうつもりなんや?」 「はあ、ワシやあヴリトラ様に 多大なる恩を受けとおりやす。 戦争中、貴女から一家の命を助けて いただきました…… 誠にとんだご無礼をっ!」 そう言われるとエルは少し考え出した。 そして、先程採取したキノコを渡した。 「暫く子供養ぉていけるだけの 金になる上物や。ウチに恩返し したいんやったら、この子達の面倒見とってくれへんかなあ?」
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