スゲーなお前。うん。ある意味だけどな

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「一体なんだ。私は今急いでるんだが」 兄貴はルナを見下ろし 薄笑いを浮かべている。 なにか、企んでる…な。 「お兄様方が私の主人様へ 不平行為を行ってなさると… あ、不平って意味分かります?」 馬鹿にしているようにそう言うと 兄貴はもう苛々~。って 「フン!私があんな弟に不平行為を したってただ名が汚れるだけだ!」 「(カチーン)…あんな弟…ですか? ふふっ、それは一体…どんな弟なのでしょうかねぇ?」 くろーーーい! 後ろにいるオレビクってるー! ルナ!お前、アンジュ並に黒い! やばい! 「あんな弟と言えばあんな弟だろう? それよりお前、態度が生意気なのだが?」 「あら?そうでしょうかね? 昔からよぉく言われるんですよ。 ふふふっ、いま直そうと努力してるんですが…難しいくて。」 にこやかに微笑むルナ。 可愛いけど…可愛いけど …やっぱ恐ろしい。 「…フン。まぁいい 私は急いでいるのでな。」 「…逃げるんですか、お兄様方?」 兄貴達が歩き出そうとするところ 小さな笑みを浮かべながら ルナが言った。 「逃げる…だと? 貴様、そろそろその口にチャックを かけないと…わかるな?」 「はい。私を辞めさそうと、 なさっておられるのでしょう? ですが、貴方にはその行動をなさる 権利はありません。 私の主人はスパーダ様一人であり、 この方以外は私に命令する権利は ございません。」 全てを言い終わると、ニッコリと笑った。 「貴様ぁ」 兄貴は悔しそうにルナを睨んだ。 次の瞬間オレが見たのは、ルナの頬を叩く兄貴だった。
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