64人が本棚に入れています
本棚に追加
「あっ…な…し……てっ…!」
声が上手く出ない。
体が、思い通りに動かない。
私の体は、チトセの方へ…。
どうなってんの?
上手く体が動かせない。
ルイネシャルアって…誰なわけ?
私は…ルナで…琉奈…で……
―違う。お前はルイネシャルアだよ。自分の名前すら忘れた?―
声が聞こえた瞬間、目の前が真っ白に。
そして、迫って来る…。
黒いモノが………。
誰…やだ…来ないで…
私を襲うのは恐怖と孤独感。
嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だいやいやいや
私、やっと自由に慣れたのに―――。
「ルナっ!」
そう言ってスパーダが私の腕を掴む。
お願い離さないで。
私をあっちへ行かせないで。
願いは虚しく、糸は切れた。
私と、スパーダ、みんなを繋ぐ糸は…
チトセの投げたナイフによって…。
最初のコメントを投稿しよう!