なんで最後スパーダサイド何だよ!普通はヒロインサイドだろォ!

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ルナがチトセの方へ行ってしまった時、 有り得ないと、思った。 だって…あいつ、 全然会話にも入ろうと してなかったし、止める様子も無かった。 ただ、オレの中では 謎ばかりが巡っていた。 そんな時だ。 変な男が何処からともなく現れた。 そいつが言うには、ルナの兄貴。 殺し屋の…鬼…だ、そうだ。 するといきなり、ルナの昔話を始めてきた。 ルナが沢山の人を殺した、とか。 ルナが皆から殺しの死神と呼ばれていた、とか。 ルナが殺し屋の中の期待の星だった、とか………。 アホらしい…。 オレにとっては、全てどうでもいい事だった。 オレにとって何よりも重要なのは、 今のルナだ。 昔どうだった、なんて そんなのオレの知った話じゃない。 ルナが優しい奴だってのは、 オレが1番知ってる。 ガキの頃に、いくらでも感じさせられた。 ルナがスゲェ心の強い奴だってのも、 オレが1番知ってる。 だって そんなに辛い過去があんのに 思い出した今でも、 ああやって笑ってられんだもんな。 どれだけ自分を責めても、 危めた命は還らない。 どれだけ哀しんでも、 この地を去った命は戻らない。 なら、笑って その人の分も生きていく。 昔のルナも、今のルナも アホだろって思うくらい 笑って過ごしてる。 やっぱ、そんだけ心が強いんだろ?
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