私に怨みでもあったのか、ハスタ

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ルカの後ろに潜んで私はひたすら「ゴメン、ゴメン。マジゴメン」を繰り返していた。ルカ苦笑い。 私達の前ではイリアとリカルドがハスタに銃を向けていた。 「よし、案その3だ…その2はどうしたっけ? いや、そんなのどうでもいい。 この情報を聞けば考えはコロリと変わる。 山の天気のようにっ」 おちょくっているような、 そんなハスタの言葉を聞いてスパーダは、怒り口調で静かに言った。 「イリア、リカルド。弾丸は入ってるか?」 その問いにイリアとリカルドは頷いた。 「モチよっ」 「万全だ」 そんな三人の様子にハスタは慌てた。 「待った待った!!言うから、言うからさあ!!えーっと、 坊や?ちょっくら耳貸して。返すから」 「え?…僕?あ、ルナ、手。」 「えー。ルカ行っちゃうのー? ルナちゃんさぁみしぃ!」 スパーダらへんからの目線が痛い。 メンゴめんご!まじ、真剣になるから! 私がルカの肩から手を離したその時、 ハスタから提案が来た。 「んー。そこの娘さんでも、OKだぴょろよ?」 私?私だよね?よし、私が行こう! こんなに可愛いルカになんかあったらやだし。 「手短にねー。ぁ、 耳ふぅーってしないでよ。 私あれこしょばいからキライなんだよ。」 私がそう言ってハスタに踏み寄った。 耳に、言葉が囁かれた。 「――――――――――…」 その言葉に私は目を丸くした。 それと同時に色々な気持ちが巡った。 そんなとき、ハスタは行動に出た。 ハスタの槍が、私の体を貫いた。
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